「投資の基本」は資産分散、長期投資、リバランスです。この基本を忠実に実行すれば、マーケットリスクを大幅に軽減できることが証明されています。にもかかわらず、多くの人は「リスクは嫌だ！」と言いつつ、自ら望んで一極集中のギャンブル型の投資（？）をしているのが現状です。

「Ａしか買わない」、「Ａはすぐれた投資先だ」と断言する人は「Ａならどんな価格でも買う」そして「どんな価格でもＢやＣやＤに優先して買う」と断言しているに等しい。もちろんこれは明らかに間違っている。いかなる場合でもリターンが約束されているアセットクラスはない。

「今、いいもの」はデータで誰の目にもはっきりわかります。ところが「この先よくなるもの」に関してのデータは直接的に我々の目に触れることはありません。価格は出発点でなくてはならない。どんな資産も高すぎる価格で買ってしまえば悪い投資になるという事実は繰り返し実証されている。

投資に極意があるとすれば目先の数字やごもっともな美辞麗句に惑わされることなく「投資の基本」を忠実に実行しましょう、という言葉に尽きる。投資は「良いものを買う」ことではなく「ものをうまく買う」ことで成功する。