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vol.435 行動経済学って?

ふとしたことから、最近
行動経済学っていう学問に興味を持ちました。

A「100%の確率で10万円がもらえる」
B「10%の確率で100万円がもらえる」

あなたならAとBのどちらを選びますか?

わたしならAを選びます。
でも、どちらも10万円なんです。

これは、人間がリスクを避けようとする生きものであることが要因だそう。
「損をしたくない」という気持ちがAを選択させたというわけです。
この選択傾向を「フレーミング効果」と言うらしい。

合理的に考えると選べないはずの選択肢を、感情で選んでしまうことが
日常生活ではたくさんあり、その仕組みを解き明かすためにあるのが
「行動経済学」という学問だそうです。

例えば、身近なところでは「保有効果」っていうのもあります。

通販によくある「返品無料サービス」。
通販は「買ってから気に入らなかったらどうしよう」という心配がありますよね。
でも返品無料と言われると購入への心理的ハードルが下がり、注文してしまいます。
返品無料にすると企業側が損しそうな気もしますが、
実は返品率が非常に低く、売り上げは2~3割くらい伸びるとのこと。
返品率はネット通販で4%程度、テレビショッピングは限りなくゼロに近いそうです。
これが一度手元に届いたら手放すのが惜しくなるという「保有効果」の影響なんですね。

確かにちょっと汚れていたくらいでは、
返品する手間を考えたら、そのまま所持(保有)しておくという方が多いかも知れませんね。
(少なくとも私はそうです)

ひとの深層心理(潜在意識とでもいうべきか)のところで、
知らず知らずのうちに“行動”や“選択”が行われている。そこに一定のルールがある。
そんなところが面白く、最近少しハマっています。

この原稿をつくりながら20年ほど前のあるシーンを思い出しました。
行動経済学とは少し異なりますが、
この類の心理学に初めて疑問を持った時のことです。
ショッピングセンターの広告宣伝をしていた頃のこと。
今ではそれほど盛り上がりもないですが
当時のバーゲン商戦(7月と1月)は、どこの施設(企業)も「赤色」をベースにした広告物で
消費者の購買喚起をしていました。
電車に乗ったら掲出している車内ポスターで赤一色!
年に2回の風物詩というべきか!?と気持ち悪いくらいどこもかしこも赤、赤、赤でした。

「なんでバーゲンの時って、赤色を使うんですかね?」と新人の私。

先輩、曰く。
「信号が赤になったら止まるでしょ、だから消費者の足を止めるためにバーゲンは赤色を使うんだよ。」
「赤は情熱の色でしょ。財布の紐を緩めてもらい購買を加熱させる効果があるんだよ。」

なるほど~。

確かにバーゲン期間中の売上は伸びるしね。
だから何十年もの間、『バーゲン=赤』なんだと、無性に納得した自分がいたのを思い出しました。

そして翌年・・・
紅一点、いや黒一点。
電車内の赤一色の多くの広告物のなかで、異様に目立つ黒色のバーゲンポスター。
チーム一員で考え出した異彩を放つポスターは売上倍増に貢献!!
これもまた心理学なんですよね。

そうそう、先ほどのニュースで
小池グリーン(緑)を味方にした東京都千代田区現職区議が圧倒的な得票数で当選したようです。

心理戦、恐るべし。

2017.02.06 東京本社 秋山 昇

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